Ethiopia Study Tour 7
□英国大使館 Janet Ai_Utaibi氏を表敬訪問する
・アポを取ってあるにもかかわらず、厳重なチェックを受ける。
カメラも取り上げられてしまった。車も容易に中へは入れない。
車体下の目視はもちろん、ボンネットまで開けて安全確認を行っていた。
・Janet氏からDFID Ethiopia のブリーフィングを受けた後、私は質問した。
「財政赤字問題をかかえ、少子高齢化に悩む日本においては、
開発援助費を削減する方向に向かっているのだが、
なぜ、イギリスは私たちをエチオピアへ招待する費用を負担したことを始め、
増額しているのでしょうか?」と。
→ イギリスの考え方としては、2006年 G8での国際的約束が大きい。
アフリカの最貧国の一つであるエチオピアの貧困削減に尽力したいと考える。
かつてイギリスの援助は見返りを期待するものであったが、
見返りを期待しているだけでは貧困は削減できない。
また、イギリスはかつてアフリカを植民地にしていたので、
アフリカに対して親しみを感じていることも影響しているのではないかと考える。
1984年の大飢饉の影響をTV放送したことにより、アーチストが立ち上がり、
当時のサッチャー首相にCD販売に対する税金を取らせなかったことなども
意識を変える大きなきっかけになったと考える。
・最後に記念撮影をお願いしたところ、上層部とかけあってくださり、
大使館の内部があまり写らないところということで条件付きで許可された。
英国大使館内部での貴重な写真である。
エチオピアの民族衣装を着て行ったことも幸いしたか…?
とにもかくにもありがとうございました。
・英国大使館からの帰途、ガイド兼通訳のビズネさんが
「日本大使館は憲法第9条があるから、
英国大使館のように警戒厳重にしなくてもよいのでしょうね。」
とつぶやかれたことが印象に残った。
□博物館見学 最古といわれる古代人骨ルーシーを見る。
想像していた以上に小さかった。
人類の歴史が、このアフリカ大陸から始まった。
母なる大地:アフリカということを再確認した。
その後、ローマ・東京とオリンピック2連覇を果たしたアベベ・ビキラ展を見た。
東京オリンピック・ゼッケン17番の雄姿をここエチオピアで見るとは…。
それにしても、博物館の展示物の見せ方に工夫がない。
日本の博物館・美術館の展示方法を学んだ方が良いと思った。
また、外貨を稼ぐことを考えたなら、ルーシーのミニチュアや写真など
おみやげコーナーを充実させると良い。
□セントジョージビール工場で、できたてビールを飲みながら、ビズネさんとの会話を楽しむ。
ビズネさんは、1992年に来日し亜細亜大学の陸上競技部員として活躍した長距離選手であった。
箱根駅伝1区で区間賞を取ったこともあるという。
卒業後、日本企業に就職した後、JICAの職員としても仕事をしたとのこと。
エチオピアの陸上界がケニアに勝てないのは、
科学的なトレーニングが行われていないからだと考え、
今春まで国士舘大学大学院でスポーツ科学を学び、
将来はナショナルチームのコーチになりたいという抱負を語っていた。
昨年はワコールの福士加代子選手のエチオピア合宿のコーディネートも手掛けたという。
ケニア陸上界と日本との間に太いパイプがあるように、
今後は自分がエチオピア陸上界と日本の懸け橋になりたいと語っていた。
本校は国際中等教育学校であるので、
エチオピアからの陸上選手を留学させてもいいのではないかと思った。