Ethiopia Study Tour 6
□JICA佐々木所長を表敬訪問する。
・エチオピアにおける活動は、水・水・水といっても過言ではない。
特に東南部の乾燥地域の支援。
雨水のみに頼る水事情の問題。
一つの共同井戸を家畜も洗濯にも使うことによる衛生上の問題。
地下水を得るためには、大型重機を使って100m以上掘削して、
電動ポンプで汲み上げなければならないとのこと。
→ 上総掘りではダメなのですか?と質問すると、
エチオピアの大地は硬い土壌というか石ばかりなので、
上総掘りでは太刀打ちできないとのこと。
・最近はお金を払って水を買うことをためらわない女性も出てきた。
子どもの健康を考え、衛生的な水を得ようとしつつある。
・現在、エチオピアの南部で大飢饉が発生しつつある。
原油の高騰・穀物価格の高騰が、より深刻な食料不足を招いている。
緊急支援を真剣に検討しなければならない段階にある。
・女性の保健衛生にも力を入れていかなければならない。
助産婦なしでの自宅出産は危険性が高い。
また、雨季のコレラ・マラリアの蔓延による子どもの死者も数多い。
・道路建設にあたっては、現在、中国主導の感があるが、
日本は厳しい自然条件をもつ西部のスーダン国境での道路や架橋建設にあたっている。
また、農産物の端境期(5〜6月)に公共事業を組むなどの工夫もしている。
・日本のODA額が年々減少してきている。
3年前、世界2・3位であったのだが、現在13位に落ち込んでいる。
JICAでは人づくりに尽力しているのだが、
人づくりは目に見えにくいものなので、
増額がなかなかされないという実情がある。
成果には数値だけでは表わすことのできないものもあるのだ。
つくづく学校現場と同じだなと思った。
□日本大使館:駒野大使を表敬訪問する。
・エチオピアと日本の友好の歴史を1時間弱にわたって熱く語られた。
大使であるのだから当然と言えば当然だが、博識な方であることを感じた。
特に独立国として長い歴史をもつ日本とエチオピアとが、
それぞれアメリカ・イタリアに一時占領されたことまで類似しているという指摘は興味深かった。
また、日本の皇室とエチオピアの王室とのつながりについてのトリビアの泉的話を学んだ。
・現場がすべてなのですというコトバから、
踊る大捜査線の「事件は会議室で起こっているんじゃない、
現場で起こっているんだ」という青島刑事のセリフを思い出した。熱い方だと思った。
・今晩の『端午の節句』フェスティバルへの招待を受ける。
日本食が食べられるかもしれないと喜ぶ。
□AU・アフリカンホール訪問:JICA 村上氏の案内
・現在のAU本部の前には広大な空地が広がっていた。
ここには、中国の援助で国際会議場が建設されるとのことであった。
中国恐るべし。着々とアフリカに礎を打ち込んでいることを感じる。
□日本大使館:『端午の節句』フェスティバル
・駒野大使のあいさつに続いて、
エチオピアを代表するピアニストであるという
Girma Yifrashewa氏のピアノ演奏があった。
「上を向いて歩こう」「昴」に続いて、
Girma氏のオリジナル曲が演奏された。
Girma氏のピアノは、ジョージ・ウィンストンを思わせる
心なごませる素晴らしいものであった。
演奏後、大使館の方にお願いしてお話する機会を得て、
“Under the same sky”の楽譜を手渡し記念撮影をした。
しかし、カメラの設定を間違えちょっとピンぼけの記念写真となってしまった。
しかし、楽譜は、しっかり握られている。