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2007年を「憲法」にこだわる年にしよう考えている。そこで、年明けから長谷部恭男の著作を続けざまに3冊(『憲法とは何か』『これが憲法だ』『憲法と平和を問いなおす』)読んだ。読み終わって言えることは『憲法と平和を問いなおす』の1冊だけ読めば良かったような気もする。内容的にはほぼ同じだからである。
とはいえ、長谷部の憲法論は私にとって大変刺激的であった。厳しい現実を直視した長谷部の言説に対し、「ともかく軍備を放棄せよ!」と考える私は単なる「善き生き方」の信奉者に過ぎないのだろうか・・・?
立憲主義は現実を見るよう要求する。世の中には、あなたとは違う価値観を持ち、それをとても大切にして生きている人々がたくさんいるのだという現実を見るよう要求する。このため、立憲主義と両立しうる平和主義にも、おのずと限度がある。現実の世界でどれほど平和の実現に貢献することになるかにかかわりなく、ともかく軍備を放棄せよという考え方は、「善き生き方」を教える信仰ではありえても、立憲主義と両立しうる平和主義ではない。
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