自民党いや小泉純一郎の「総選挙」大勝利に言葉もない。日本版の9.11ショックである。午後8時、久米宏が出るTBSで自民党『307』の数字を見て、「まさかぁー」とチャンネルを変える。NHK「285〜325」 日テレ「300」 フジ「306」 テレ朝「304」 時ここにいたり、自民党の圧勝を受け入れざるを得ないことを悟る。「信じられない!」
 9.10&9.11は、バスケットボールの大会であった。往復の電車・試合の合間に寸暇を惜しんで読んだのが、魚住昭の『野中広務 差別と権力』であった。小泉さんは野中さんを「守旧派」として疎んじ、その政治生命を世論の後押しを得て絶った。
 今、私は1978年に福田さんが大平さんに総裁予備選で負けて呟いた「天の声にも変な声もある」を思い出した。「世論」とは何なのだろう・・・? 日本の将来を考えた時、本当にこれでよかったのだろうか・・・?
 野中さんの「引退は差別性と平等性を内包しながら平和と繁栄を志向してきた戦後の終焉を象徴する出来事だった。新たな時代には平等と平和の4文字はない。それを思うと暗澹とする。」と魚住氏は語るが、私も同感である。
 「野中のような部落出身者を日本の総理にできないわなあ」と大放言した麻生太郎が次期総理候補?といわれる自民党の将来を日本の将来を憂慮する。
野中広務 差別と権力