『さおだけ屋は なぜ潰れないのか?』 山田真哉

さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学 (光文社新書)

さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学 (光文社新書)

 昨日の朝日新聞の“be on Saturday”でも紹介されていたが、大変興味深く読んだ。「なるほどなぁ〜」と感心することが多々あった。

数字のセンスとはなにか?
 広告を見たときにすぐ、「50人にひとりってことは100人にふたりで2%のことだから、2%割引と同じことだな。2%の人しか当たらないんだな」と見破れるかどうかということだ。瞬時に気づくことができた人は、数字のセンスを持っている人だろう。「無料」という言葉や表現のインパクトなどに惑わされずに、物事をキチンと数字で考えることができるかどうか、それが数字のセンスだ。そして、そのセンスがあれば、「だったら逆に、確実に安くなる5%割引を選んだほうが得だ」と、理論立てて物事を選択することもできる。
 自慢ではないが、私は全くと言っていいほどに数字のセンスがないものだから「目から鱗」の連続であった。最初、ふざけた書名だと思い、手に取らなかったのだが、とにかく読みやすく、わかりやすかった。しかし、これをもって会計の本と言っていいものか…?