今、島泰三の『安田講堂1968-1969』(中公新書)を読んでいる。今日の夕刊に「機動隊も母も聴く歌を」「『私の革命』キスで始まる」という見出しのもと、加藤登紀子さんと故・藤本敏夫さんが紹介されていた。東大・安田講堂攻防戦当時、私は小学5年生であった。興奮しながらテレビ報道を見ていた。なぜだか早く大学生になりたいと思った。あの時、確かに私は学生を応援していた。


 日本の60年代は、安保闘争に始まって大学紛争が燃えさかりフォークゲリラなど若者の反乱が続いた。その間、東大生歌手として過ごした加藤登紀子は「すごく興奮もし、しかし何だか寂しかった時代」だったと思い出す。(中略)
○一体、多数決って何。うそで人の心をそそる。もしこれが政治なら政治って最悪!
○男はひとり、寂しいなとか、おやじと口をきけなくなっちゃったとか思いをはせる。民主主義はそんな民の心のことだと思うんですね、多数決じゃなくて
 今一度、多数決を絶対視する民主主義を考え直さなければいけないのではないだろうか…?