『戦争のつくりかた』は、50ページに満たない小冊子である。絵本というには絵が少々寂しい。しかし、読後には重たいものが残る。今年は「戦後60年」という文字が新聞を賑わせていたけれど、もしかしたら「戦後」ではなく「戦前」ではないのだろうかという気がしてきた。今、私たちは何をなすべきなのだろう?
 先の総選挙で自民・公明の連立政権が3分の2以上の議席を獲得した。「郵政民営化」に反対し無所属で戦った元自民党員も首相指名では「小泉純一郎」と書いた。反対意見が許されない風潮が蔓延してきている。


人のいのちが世の中で一番たいせつだと、今までおそわってきたのは間違いになりました。一番たいせつなのは、「国」になったのです。
人のいのちよりもたいせつな「国」とは一体何だろう

わたしたちは、未来をつくりだすことができます。戦争しない方法を、えらびとることも。
と結ばれていますが、次の総選挙が行われるまでのこれからの4年間、日本の大きな大きな「分岐点」になるような気がする。

戦争のつくりかた