今日、中学3年生と『Little Birds ーイラク 戦火の家族たちー』を見に行った。アメリカの視点ではなく、イラクの視点から描くドキュメンタリー映画に、子どもたちは率直に驚いていた。「あの凄まじい血・あの惨たらしい死体にモザイクをかけなくてもいいの?」「何の罪もない小さな子どもが殺される姿に思わず涙がこぼれちゃった」等、口々に感想を述べていた。
 私は、このドキュメンタリーを撮影した綿井健陽監督に、もしものことがあったとしても、日本政府は「自己責任」論で片付け、このような映像を見ることができなかったのだろうななどと考えながら見た。また、最後のスタッフ紹介で、翻訳に重信メイさんの名前を発見したとき、お母さんの信子さんは今、獄中で何を考えているのだろうと思った。
 それにしても、ブッシュの命令一過イラクに派遣させられたアメリカ兵も気の毒であると思った。改めて兵には個人的な思想・信条を有することは許されないのだと痛感した。
 このようなドキュメンタリー映画が、全国各地で数多く上映されることで、多面的・多角的な見方が、子どもたちに根付くことを願ってやまない。

リトルバーズ―戦火のバグダッドから