『おいしいコーヒーの真実』

VegeetaM2008-08-05

激しい豪雨と雷鳴轟く中を渋谷UPLINK:Xへと向かった。
字幕スーパーを監修された辻村英之京都大学准教授のトークショーが同時開催されるというので、気合いを入れて行った。
 パンフレットには、
「毎日の1杯から知る、地球の裏側。」
「コーヒーの生まれた国、エチオピア
 あなたの知らない世界が、そこにある。」
「トールサイズのコーヒー1杯330円。
 コーヒー農家が手にする金額が3〜9円。
 あなたが飲む1杯のコーヒーから、世界のしくみが見えてくる。」とある。

 少々辛口批評するならば、映画自体は凡庸であったと思う。
3ヶ月前にエチオピアを訪れたので、首都アディスアベバの風景や
日本の演歌にも通じるものがあるのではないかと思われるBGMには
懐かしさを感じたものの、迫力・説得力に欠けていたように思う。

 このような思いを一掃してくれたのが、辻村先生の講演であった。
『1杯のコーヒーから考える日本とタンザニアの関係』
とてもわかりやすいパワーポイントを使ったプレゼンテーションであった。
・日本に特異なキリマンジャロ人気(米国映画「キリマンジャロの雪」の影響)
・コーヒーの分類
  (安い)ロブスタ種<非水洗式アラビカ種<水洗式アラビカ種(高い)    
・1989年7月の国際コーヒー機関の輸出割当制度停止
  →コーヒー価格の低迷
・1990年代の日本の缶コーヒーの消費増加と高品質化
・2001〜02年度の国際価格の史上最安値水準への暴落
・アグロフォレストリー
  コーヒー(日陰樹)森林を破壊せずに森林をできる限り活用する土地利用
・コーヒー危機
  小農民によるコーヒー生産は壊滅?
  → 教育・保健水準の低迷・社会開発の低迷・森林破壊

⇒『フェアトレード』の発展
  対話・透明性・尊敬に基づいて、国際貿易におけるより大きな公平さを追求する貿易パートナーシップ。
  社会的に排除された南の生産者や労働者に対して、よりよい貿易条件を提供し、彼らの権利を確保することによって、持続的発展に貢献する。