「最近、机に向かっているところを見ないが・・・ 宿題はないのか・・・? 勉強しないで大丈夫なのか・・・ 分からないから勉強しないのか・・・」 と愚息に聞いたところ 「最近ね、ぼく、どうも『面倒くさい』という大きな重い荷物を拾ってしまったようなんだ」と真顔でこたえる。
 そんなすべてに面倒くさがる愚息が「山に登ってみたいな。いつかケーブルカーで登った筑波山を登ってみたい。」と言う。私は、昨日、親不知を抜いたばかりであるし、今日は高橋尚子の東京女子マラソンもある。しかし、待てよと思い直すこととした。こういう機会を逸してしまってはならないと考え直すこととした。
 鎮痛剤を飲んで、登ることとした。10分も登ると全身に異常発汗してくるのがわかった。「おとうさん、先に登っていってもいい。」と言う。「気をつけるんだぞ!」と言うのが精一杯であった。これを一つのきっかけに成長してくれることを望むばかりである。